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「Willie Whopper の『Oiビシクレッタ』はここに注目!」
Willie Whopper(ウィリー・ヲゥーパー)/ Blog
ブラジルの音楽と文化を紹介するミニマガジン「Banca」編集者。新感覚ブラジル音楽C
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第1回「ブラジルの風景」 

はじめまして、こんにちは。ブラジル音楽が好きになって約20年、今ではブラジルそのものの魅力にすっかり夢中になってしまったWillieと申します。ブラジルは日本の約23倍もの国土を持つ大きな国です。そして建国以来500年の歴史の間に世界中からブラジルに集まった人々が混血を繰り返し、「ブラジル人」として生活しています。彼らが世界中から持ち込んだ宗教や食べ物、音楽やスポーツ、習慣や生活の知恵に至るまで、いろんな文化が混ざり合ってブラジル独特の文化を形成しています。そんなブラジルの魅力を、この映画を通してもっと知って夢中になれるように、これから数回に分けて見どころを紹介しますね。

第1回目のテーマは「ブラジルの風景」。映画の中ではパライバ州からセアラ州、バイーア州、最終的にリオ・デ・ジャネイロ州に入ります。主にブラジル東部、大西洋沿岸です。

まず最初のシーン。パライバ州の「世界の中心」という名の広場。その名の割には廻りに何もありません。見渡す限り荒地のようです。実はブラジル北東部の内陸は旱魃などが多く、農業や牧畜などの産業にあまり向いていないところです。観光や商業も低迷しています。こういった地域は「セルタォン」と呼ばれ、ブラジル国内の中でも貧しい地域と言われており、学校にも通わず働いている子供も多いです。(パライバ州の隣、ペルナンブーコ州出身の現ブラジル大統領ルーラも子供の頃から靴磨きをして一家の生計を助けていたそうです。)多くの者が職を求めてリオやサンパウロといった大都市に出稼ぎに行きます。「フォホー」というこの地域で人気の音楽には、こういった土地に暮らす人々のことを歌った曲が多くあります。(映画の何シーンかでフォホーが効果音的に使われています。)この一家は典型的な「ノルデスチーノ(北東部出身者)」で、仕事を求めて大都市に向かうことは決して珍しいことではありません。

続いて、シセロ神父の巨大な像があるセアラ州ジュアゼイロ。正確にはジュアゼイロ・ド・ノルチという街です。毎日ブラジル全土から多くの巡礼者が訪問しています。シセロ神父は18世紀後半にこの地で伝道活動をしていた実在の神父。当時、様々な奇跡を起してこの地の住民に熱く信奉されたそうです。教会本部では彼の奇跡を疑い彼の聖職者としての活動を禁じたそうですが、彼を支持する人々は増え続け、彼はジュアゼイロの市長やセアラ州副知事まで務めました。シセロ像は全長24メートル、世界で4番目に大きい彫像だそうです。杖と像の隙間を願い事を唱えながら3回くぐると願いがかなうそうですよ。

一家がダンサーのアルバイトをするのはポルト・セグーロという街。ここはバイーア州にある近年世界的に注目されている観光地です。ポルトガル人のカブラルが1500年にブラジルを発見、最初に上陸した街としても知られています。州都サルバドールからはバスで約10時間の距離です。街のあちこちにダンスショーやゲームなどで遊べる観光客目当ての施設があるそうですが、現在ブームとなっているのは「ランバエアロビカ」と呼ばれている音楽にあわせたダンス。バイーアでは「アシェー・ミュージック」と呼ばれるダンス・ミュージックが人気なのですが、このアシェーにあわせ、聴衆みんながお決まりの振り付けで一斉に踊ります。日本でちょっと前に流行した「パラパラ」にも似ていますね(笑)。アシェーの新曲がリリースされるとみんないち早く覚えて披露します。実は日本にも愛好者が多く、六本木などでも時々アシェー・パーティーが開催されています。このポルトセグーロまでステップを覚えに行く人もいるそうです。すごいですね。

そして一家が最後にたどり着く目的地、リオ・デ・ジャネイロ。リオは別名「シダーヂ・マラヴィリョーザ(素晴らしき街)」とも呼ばれる観光地。世界三大美港にも数えられています。約600万人が住む大都市です。1960年までは首都だったということもあり、多くの文化施設や歴史上の建物が遺されています。リオと言えば忘れてはならないのが「ヘデントール」、いわゆるキリスト像です。国立公園内の中にあるコルコバードの丘、その一番見晴らしの良い高台に造られたヘデントールは1931年に建立されました。今では世界中から観光客が訪れる名所です。ふもとから登山電車が出ているのですが、頂上に近くなるにつれ姿を現すリオ市街の全景は本当に美しいですよ。一家はここで物売りの仕事を見つけていましたね。(多分、それまで全く知らなかったのに)英語で観光客に話しかける三男坊はオチャメです(笑)。同じ国でも地域が違うと風景も全く異なりますね。ブラジルの雄大な風景を感じて下さい。次回はブラジル人が持つ独特の人物像に迫ってみたいと思います!

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