

僕らは、未来を作っていると思ってた―
日本の原爆開発を背景に時代に翻弄された若者たちの姿を描き、NHKで放送されたドラマ「太陽の子」を、ドラマ版とは異なる視点で描いていく劇場版。戦況が最終局面を迎えた1945年の夏。科学者・石村修と研究員たちは、国の未来のために原子核爆弾の研究開発を進めていた。建物疎開で家を失った朝倉世津は、幼なじみの修の家に住むことになり、戦地から修の弟・裕之が一時帰宅し、3人は久しぶりに再会する。戦地で深い心の傷を負った裕之、物理学研究の裏側にある恐ろしさに葛藤を抱えていた修、そんな2人を力強く包み込む世津は、戦争が終わった後の世界を考え始めていた。そして、運命の8月6日が訪れてしまう。修役を柳楽優弥、世津役を有村架純、裕之役を三浦春馬がそれぞれ演じるほか、田中裕子、國村隼、イッセー尾形、山本晋也らが脇を固める。
監督:黒崎博
出演:柳楽優弥、有村架純、三浦春馬 他
2021年全国ロードショー/日本・アメリカ/111分

あいうえお このくにのことばは
そのふたことから はじまるのです あい
山口県下関在住でサラリーマンをしながら映像制作活動も行っている柴口勲監督が、40人の中高生とともに作り上げたミュージカル映画。戦後70周年を機に製作され、太平洋戦争時の下関空襲で焼け落ちたものの再建された梅光学院を舞台に、下関空襲を記録した写真を取り入れるという条件以外は白紙の状態からスタート。中学1年生から高校2年生までの40人の生徒がワークショップなどを経て、出演や音楽、振り付け、撮影、録音、照明など、あらゆる制作の主体となった。ある日、忘れ物を取りに学校へ戻ったカンナは、校内に響く歌声に誘われてミュージカル部が練習している部屋にたどり着く。夏休みの間、観客としてミュージカル部に来てほしいと頼まれたカンナは、迷いながらもその部屋へ通うことになるのだが……。
監督:柴口勲
出演:正司怜美、福田麗、吉田玲 他
2017年全国ロードショー/日本/77分

エイズで親を失くしたウガンダの子供達と
東日本大震災で津波に親を奪われた東北の子供達が、ブロードウェイの舞台に挑戦する
軌跡を追ったドキュメンタリー。
あしなが運動創設者・玉井義臣は教育支援活動の集大成として、アフリカ大陸の優秀な遺児を留学させ、ニューリーダーの育成をしている。
その活動を世界に発信するため、玉井はブロードウェイでアフリカの子供達が歌い踊るという大胆な試みを行う。
東北の震災遺児たちも加わり猛レッスンがスタートする。
監督/プロデューサー:篠田伸二
ナレーション:紺野美沙子
音楽:中村由利子/ジュスカ・グランペール
2018年公開/90分/日本(一部、日本語字幕あり)
アフリカ協会推薦
文部科学省選定作品/東京都推奨映画

カンボジア難民支援を続けてきた
カトリック神父・後藤文雄。
彼の人生と旅路に寄り添った
心温まるドキュメンタリー。
後藤文雄は1929年、新潟県長岡市の浄土真宗の寺の息子として生まれた。やがてカトリック神父となり、81年からカンボジア難民の子どもたちを引き取り、学校を建設するなど支援を続けてきた。
2015年86歳の後藤が、人生最後の旅になるかもしれないと訪れたカンボジアの旅路を映しながら、人のために歩んできた後藤の半生を振り返る。
監督(製作ボランティア代表):渡辺考
主な出演:後藤文雄
朗読:古舘寛治
2018年公開/95分/日本
文部科学省選定
カトリック中央協議会広報推薦

お菓子はやさしさを運んでくる。
西村滋原作の自伝的ロングセラー小説を映画化した感動作。
1942年、孤児院育ちのアキオは金平糖を盗んで捕まってしまうが、担当刑事の遠山がくれた菓子パンの甘味に心癒される。少年感化院に入れられたアキオは、教員の陽子が歌う「お菓子と娘」に希望を抱くが、やがて日本は戦争に突入。大切な人たちを空襲で亡くしてしまう。そんなアキオを支えたのは人々の優しい心と、お菓子のもっている不思議な力だった。
監督:近藤明男
主な出演:吉井一肇、いしだあゆみ、遠藤憲一、高橋惠子 ほか
2011年公開/107分/日本

なぜ大地を血で汚すのか
「俘虜記」「花影」などで知られる大岡昇平の小説を実写化した戦争ドラマ。第2次世界大戦末期のフィリピン・レイテ島を舞台に、野戦病院を追い出されてあてもなくさまよう日本軍兵士の姿を追う。『KOTOKO』などの塚本晋也が、監督と主演のほかに、製作、撮影、編集なども担当。
監督・製作・脚本:塚本晋也
主な出演:塚本晋也、リリー・フランキー、中村達也、森優作 ほか
2015年公開/87分/日本
But, We wanna build a school in Cambodia.

2008年に自費出版された現役大学生
葉田甲太の体験記を基に映画化。
ありきたりな毎日に物足りないものを感じていた医大生のコータは ふとしたことから手にした海外支援案内のパンフレットに触発され カンボジアに学校を建てることを決意するが、人材や資金集めに奔走する。 しかし、現地視察で訪れたカンボジアでは厳しい現実を目の当たりにし 帰国後もさらなる困難が待ち受けていた。
監督:深作健太
主な出演:向井理、松坂桃李、柄本佑、窪田正孝、阿部寛 ほか
2011年公開/126分/日本

1943年10月16日
それは、永遠に語り継がれる特別な試合
1943年、学徒出陣を前に「野球は敵国アメリカのスポーツだ」とされ、廃止された六大学野球部の中、早稲田大学の野球部顧問・飛田穂洲と、慶応大学の小泉信三学長が「出陣前の部員達に、最後の思い出を作ってやりたい」と意気投合し、数々の困難を乗り越えて「最後の早慶戦」を実現させた実話を、名匠・神山征二郎監督が映画化した感動作。
監督:神山征二郎
主な出演:渡辺大、柄本明、石坂浩二、富司純子、藤田まこと ほか
2008年公開/96分/日本